20140424

advice column

ゴシップ好きが露呈するので

大きな声では言えませんが、

人生相談コラムが結構好きです。

古くは故中島らも氏の「明るい悩み相談室」や、

最近では朝日新聞の上野千鶴子氏や岡田斗司夫氏の「悩みのるつぼ」がお気に入り。

岡田氏は人生相談の回答の新たな地平を開いた感すらあります(←おおげさ)。

読売新聞の「人生案内」は最近はあまり見てませんが精神科医の野村総一郎氏の回答はいつでも相談者に寄り添うものでなかなか心を打たれます。

とある漫画のキャラクターが死んでしまい

「生きていくのが辛い」

という女子中学生の相談に、その漫画を全巻読んだ上で

ちょっと青臭いかもしれませんが、次のように考えてみては?イタチは自分の使命を果たし、弟への愛を貫いた。これは美しい自己犠牲の生き方である。いや、現実に自己を犠牲にする必要はない。若い時には「美しい生き方とは何か」をイメージできるだけで、素晴らしい体験だと思うのです。」

という名回答を残したりしています。

人生相談には

世の中には色んな悩みがあるものダナー

という楽しみ方もあろうかと思いますが、

人生相談の肝はなんといっても回答者のスタンスだと思います。

野村氏のように相談者に癒やしと慰めを与えるものから、

笑いや人生の薫陶を授けるもの(中島らも)、

悩みの解決法を実用的に提示するもの(岡田斗司夫)、

悩みの社会的な背景を分析し相談者のみならず読み手全体に道標を示すもの(上野千鶴子)、

はたまた

ただただ読み手の溜飲を下げるもの

というのもあります。

北方謙三型ともいえるのかもしれませんが、

最近では元ボクサーの竹原慎二氏の「続ボコボコ相談室」というのがこのタイプで秀逸なので2013年8月19日のものから以下抜粋。

【ご相談】
「2年前の転職を期に、カツラを使っています。カツラもそれなりにメンテナンスに費用がかかり、経済環境も厳しい中、ここしばらく手入れを怠っていたため、ややサイドの地毛との違いが目立つようになっていた事は私も気づいていました。今の会社では私が禿げだと言う事は一部の上司しか知りませんでしたが、先日、会社の飲み会があり、女性社員もいるその席で、酔った上司が私のカツラを引っ張り外れてしまい、そこにいる全員の注目を浴びることになりました。翌日、ショックで会社を休んだところ、上司が家を訪ねてお詫びに来ました。しかし、これほどの屈辱を受けた私の気持ちは治まらず、弁護士に相談しようとも考えています。飲み会の席での大きな笑いと女性社員の叫ぶ声が今でも耳から離れず、部下のよそよそしい態度がさらに気を重くします。このままこの会社で続けるべきでしょうか?」


【回答】

最初から全社員知っとったわ

おまえの見た目にわかるヅラのおかげで他の社員や取引先に余計な気を使わせて、会社としてもいい迷惑だったんじゃ。そんな回りの配慮にすら気付かんおまえは社会人としても失格。むしろ余計なメンテナンス費用がかからなくなった事を上司に感謝しろや。
俺の周りにも禿げはおるが、コソコソとカツラなんか使わず、みんな堂々としとるわ。もう、全社員にオープンになった以上はハゲらしく生きていけや。」